【ネタバレ注意】「結婚」過敏な20, 30代必読 Bread&Butter (ブレッドアンドバター) 5

こんにちは! natarikoです。

漫画「Bread&Butter」全話読み終えましたので、感想を書きつつベタ褒めしようと思います!

   

※第1巻前半のレビューと感想はこちら

    

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目次
  • 1.「Bread&Butter」とは
  • 2.第5巻の内容紹介
  • 3.感想とベタ褒め

   

1.「Bread&Butter」とは

分類:少女マンガ

著者:芦原妃名子

出版社:集英社

掲載雑誌:Cocohana

掲載期間:2013年9月28日〜2020年3月28日

あらすじ:

ある事件をきっかけに、小学校教師を辞めた柚季(34)。居場所を求めて結婚相談所に入会するも上手くいかず、文房具屋兼パン屋を営む洋一(39)に、出会って2度目で逆プロポーズ。酔っておかしな発言をしたと焦る柚希は立ち去ろうとするが、洋一はプロポーズを快諾する。「結婚すること」から始まった二人の未来は――?

Image by ANURAG1112 from Pixabay

   

芦原妃名子さんのマンガはこれが始めてだったので、最初の回を読んだときは「『結婚という幸せ』が前提の、ふわっとしたいわゆる女性向けマンガなのかな」と思ってましたが、読んでいくうちに「全然そんなことなかった」とわかりました…!

全て読み終えた今、学んだことめっちゃ多かったです。ありがとうございました。。

そして、最終話を読み終えたときにわかりました。この話は表向き柚希と洋一の話だけれど、実は

純ちゃんと洋一の話だよね!?

と。

この2人の関係性なくしては語れない話といいますか・・・

それも含めてレビューしていきます!!

そして、私は純ちゃんが大好きです!!

    

2.第5巻の内容紹介

   

洋一の友人(?)・桜井は、純に頻繁にポエムのようなメールを送っているらしく、純は洋一にやめてもらうよう言ってくれと連絡。

桜井は孤独な純を慰めようとしていたようですが…。それに対し洋一は

「ちゃんと優しい奴だから大丈夫」

と。

そんな純は、最近近所のフリマで出会った男性と近所の公園で再会。娘がいるというその男性と時々公園でバッタリ会ったり、LINEをしたりする関係に。同僚に「”その気”はないのか?」ときかれた純は、「今のままがちょうど良いというか…」と考えます。

一人は淋しいけど 一人は楽だ

食べたい物だけ作って 食べて 時間もフルに使えるし

芦原妃名子『Bread&Butter 5』

男性と公園で色々なことを話す純。男性は離婚していること、純は長く一緒に暮らしていた男性がいたこと、その頃は仕事を辞めて主婦っぽいことをしていた時期があったことなどを話します。

それを知った男性は、キレイだし料理も上手で優しい純が結婚していなかった理由に納得。

ずっと聞きたかったけど、聞くのが怖かった、一度失敗しているので自信が無かった、と。。

純は、「私も本当は、一人が楽なのではなく失敗しているから自信が無いだけなのかな」と洋一のメールを見ながら考えます。

   

学生時代、洋一が大学を辞めて漫画家になると言い出したとき、「私がしっかりしないと」と心に決め、就職してからは一生懸命働いていた純。しかし洋一が漫画家としてどんどん成功し始めていくことに圧倒され、

支えてたつもりだったのが 気が付いたらどんどん置いてけぼりくらってて

何でも良いから役に立ちたくて 料理の腕ばっか上がってて

ほんとうは 多分 待ってなくて良かったの

好きなもの作って食べて どこでも好きな場所に行けば良かった

それで 結果が変わったかどうかは分からないけど

芦原妃名子『Bread&Butter 5』

最後にサンドウィッチを投げつけて呪いの言葉をかけた、と男性に打ち明ける純。

「不幸になればいい」

「アンタは一生独り不幸のドン底よ」

「あなたは 絶対 他人を愛せない」

芦原妃名子『Bread&Butter 5』

   

そして洋一は、ずっと考えていたことを柚希に打ち明けます。

この店を 一度たたもうと思ってる と…

結婚して食べていくには現実的な行動を取らないと…と洋一なりに考えた結果でした。

しかし柚希は、森さん夫婦から譲り受けた思い出の厨房であることを口にし、

この場所が「洋一に必要な場所だったのではないか」と考えます。

そのことを友人に相談する柚希。

「この人しかいない」って実感が無いまま 結婚とかして大丈夫だと思う?

私はあるよ だけど向こうからは感じない

「これで良いのか」感がぬぐえない

芦原妃名子『Bread&Butter 5』

「アイアンパッケン」というお店で一番コスパの悪いパンを、ひときわ楽しそうに焼くという洋一。

小さな洋服リフォーム店を営みながら女手ひとつで息子さんを育て、今は一人暮らしをしている客・福永さんの元にアイアンパッケンを届けに行く柚希。そこで福永さんの元旦那さんとバッタリ。

息子が独立してから、福永さんの家にご飯だけ食べに来るようになったそうで。福永さんは柚希に語り始めます。

Image by Willfried Wende from Pixabay

私ね 自分の事を何も分かってなかったのよ

何となく 結婚しなきゃいけないような気がして

子供が生まれて仕事も辞めて 家事と育児に追われて

逃げ出せなくなって初めて気付いたの

「私 こういう生活向いてない」

(中略)

不思議よね 同じ空気吸うのもイヤだったのに

離れてみれば好きだった部分が見えるのよ

私達には今くらいのキョリ感が ちょうど良いみたい

まぁー周りには色々言われるけどね 気にしない

枠にはめないで 毎日一生懸命働いて 息子達も独立して

夜中に「アイアンパッケン」サカナに 好きなワインを一人 ゆっくり楽しむの

芦原妃名子『Bread&Butter 5』
Image by Mandy Fontana from Pixabay

   

福永さんの家からの帰り道、柚希はアイアンパッケンを焼かなくなったら、福永さんは店に来てくれなくなるだろう、と考えて…

洋一さんは 大事にしている物を

案外簡単に 手放そうとする クセがある

諦めが早いのか そもそも 執着が薄いのか

芦原妃名子『Bread&Butter 5』

    

一方、純は毎日のようにLINEをしていた男性からの連絡が途絶え、元彼との別れ話をしてしまったことを同僚から責められます。待っているとネガティブなことばかり考えてしまう純はパンを焼くことに。

昔 ただ 待ってるのがイヤだった

一人で勝手に洋一を嫌いにならないように ひたすらパンを作って

ドロドロの感情をごまかした

芦原妃名子『Bread&Butter 5』

     

     

洋一と高名の会話から、純と洋一が連絡を取り合っていることを知る柚希。酔っ払った洋一が純をずっと気にしていた、と言う高名。

その罪悪感埋めようと思ったの?

だって柚希ちゃんからの急なプロポーズ受ける理由なんて

それ以外 ねぇじゃん

芦原妃名子『Bread&Butter 5』

それに対し洋一は、「確かに最初はそういう変な勢いもあったかもしれんけど…」と前置きした上で「居心地が良いから一緒にいる」と。

「すげー好きで好きで」って感じとはちょっと違うかもしれんけど

でも「結婚する」って決めたしさ

芦原妃名子『Bread&Butter 5』

柚希は「”幸せ”って何だ」と考えつつも、好きな人が「結婚する」と言ってくれているのだし、聞かなかったふりをしようと思いつつも、それをやめて2人のいる目の前に姿を現します。

洋一の言葉に、「ノルマじゃないんだから」と心の中でツッコミを入れつつ、それを要求したのが自分であることも思い出します。

洋一は柚希に「言い方が悪かったからネガティブに取らないで」と頼みます。柚希は「…でも本音でしょう?」と。思ってることを気を遣わずに話して欲しいと思っていたから、「正直」は悪くない、でも洋一が感じている責任は自分には関係がない、と伝えます。

洋一さんは 私を幸せにしなきゃいけない義務なんてないんだよ

芦原妃名子『Bread&Butter 5』

そして柚希は結婚の白紙を提案。必要なら、またもう一度選び直せばいい、と。

洋一は、洋一なりに柚希のことを大事に思っていること、そして「誰かを大事にしてみたかった」とも伝えます。

    

一夜明けて。思い出したらだんだん腹が立ってきた柚希。しかし、これまで自分も思っていることがちゃんと言えていなかったこと、言いたいことを言えてすっきりしていることに気付きます。

   

例の男性から連絡が来た純。どうやら台湾出張に行っていたらしく、お土産をもらいに会うことに。

純は嫌われたかと思ったこと、いきなり重い話をして申し訳なかったことを伝えます。しかし男性は、決してそういう話をされたから連絡をしなかったわけではない、と言います。

自分も正直に話さなきゃ、と感じたこと、せっかく仲良くなれそうだったのに、奥さんに愛想をつかされて捨てられた話からしなきゃならないのは躊躇したこと。

友達のままの方が いい関係でいられるんじゃないか―――

しかし台湾の街を歩いていて、おいしいものを食べる度に写メして純に送りたくなっていた自分に気が付きます。

純は男性を家へ招き入れ、一緒に小籠包を作ることに。

一人ではこんなに作る気になれないし、やっぱり誰かとご飯を食べるのっていいね、と純は笑います。

そして自分の過去を語り始める男性。どこかで聞いた話、日本全国津々浦々ありふれた話でしたが、純は「別れた奥さんの気持ちが痛いほど よく分かる」と考えます。

また 同じ失敗をするのかな

やさぐれて 口汚く相手を罵って

自分を嫌いになるのかな

  

でも 一度失敗してるから

今度は もう少しうまくやれるかもしれない

もう少し 優しくなれるかもしれない

芦原妃名子『Bread&Butter 5』

   

結婚は白紙になっても、パンを焼いて売る生活は変わらない2人。そんな中、洋一は柚希を花火大会に誘います。

柚希自身も、洋一に対して熱情のような強い感情がないことを自覚。2人で花火大会へ行ったとき、柚希は中学時代の甘酸っぱい思い出を洋一に語ります。

好きで好きで好きで 彼の事で頭がいっぱいで

あれは間違いなく恋だったけど

自意識過剰過ぎて 自分の気持ちばっか大切で

相手の事を思いやる余裕なんか 1ミリもなくて

大人になって 段々 あんな風に人を好きになる事も なくなってきたけどさ

(中略)

約束も 熱情もない関係は

続けてくのに ものすごく 努力がいる

芦原妃名子『Bread&Butter 5』

「この人と美味しいご飯を毎日一緒に食べたい」という気持ちから始まった柚希の洋一への想い。

キライになんて1ミリもなっていないはずなのに、前ほど一緒に食べるご飯が美味しくない。

   

……詳細はぜひ、本編で!

    

3.感想とベタ褒め

本当…あれだ…あのさ…

幸せってなんだろうねぇぇぇぇ

この巻は純ちゃんがたくさん出てくるから好きなんだけどさ!

改めて読み返すと「幸せってなんだろう」って感想しか出てこないよ!!

あれだな、とりあえず、言えるのは

結婚てホント大変ですよね。

頑張れ柚希。

   

さて、大好きな純ちゃんの話をしましょう♪

純ちゃんの大好きなところは色々と色々とあるのですが、

この巻の「一人は寂しいけど 一人は楽だ 食べたい物だけ作って食べて 時間もフルに使えるし」ってところにめちゃめちゃめちゃめちゃ共感したのがきっかけだったと思います。

この言葉を反芻しながら、私も何度スーパーで家にあるチョコレート思い浮かべながらワインを買ったことか…←

あと、福永さんのアイアンパッケンを肴にワイン飲んでるところとか最高ですよね!

要するに、私が酒好きなだけですね! ははははは!

しかし真面目な話、福永さんの「枠にはめない生き方」これめっちゃ大事だと思うんです。

私が先生だったらテストに出すくらい(笑)

だって世の中、枠にはめようとしてくる人ばっかじゃないですか。本人は無意識なんでしょうけど、もう天気の話と同じ感覚なんでしょうけど、結婚はいつだの子供はいつだの、彼氏彼女はいるのか etc…。

放っとけや!! といいたくなる!(けど言えないのよね〜。笑ってごまかしちゃったりね)

あのお年で周りの「枠」にとらわれず、自分にとって”幸せ”な生き方を見つけて実現できる、これ福永さんだからこそできたんだろうな。。手に職とかないとなかなか難しかった時代だったのではないかと察しております。

さて。フリマで出会った男性と何やら良い方向へ向かっていきそうな気配の純ちゃん。

それに対し、ちょっと雲行きが怪しくなってきた洋一と柚希。この対照的なところが本巻のミドコロの一つかな、と個人的には思っています。私はココハナの連載をずっと読んでいたのですが、このあたりからですね、この漫画面白いかも、と思い始めたの(←遅)。

あと、

「洋一さんは私を幸せにしなきゃいけない義務なんてないんだよ」

この言葉、刺さりますよねぇ〜〜〜〜っっ

あと、洋一さんの「誰かを大事にしてみたかった」この言葉、

すごく良くわかるんだけど言っちゃだめだよねぇぇぇぇぇ

「大事にしてみたかったから柚希を大事にしている」ってことは、

「”柚希が好きだから”大事にしているわけではない」ってことですもんね。

柚希ちゃんも「それを強要したのは私か」と気付いてますけどね。。。

んでもって、

「約束も 熱量もない関係は 続けていくのに ものすごく 努力がいる」

って、ホントそのとおりですよねぇぇぇぇ。。。。。。

どうしてそこまでして「結婚」しなきゃならないのか?? その答えがこれから出てくるんでしょうね。。。(読んだんだけどね)

   

はぁ。。。重たくなってきたところで、今日はここまで!

   

では、次回の更新をお楽しみに〜♪

   

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